東アジアサミットに臨む岸田文雄首相(手前右端・後ろ姿)、ロシアのラブロフ外相(同左端)ら=13日、プノンペン
東アジアサミットに臨む岸田文雄首相(手前右端・後ろ姿)、ロシアのラブロフ外相(同左端)ら=13日、プノンペン

 【プノンペン時事】東南アジア諸国連合(ASEAN)各国と日米中ロなど域外8カ国の首脳らが一堂に会する東アジアサミットが13日、カンボジアのプノンペンで開かれ、ロシアのウクライナ侵攻を中心に協議した。日米などはロシアを厳しく非難。ロシアからプーチン大統領に代わって出席したラブロフ外相は、西側諸国がアジア太平洋地域の支配をもくろんでいると反発した。

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 岸田文雄首相は「侵攻は国際法違反。力による一方的な現状変更の試みは決して認められない」と強調し、核兵器による威嚇は「受け入れられない」と述べた。バイデン米大統領は「残忍で不当な戦争を最も強い言葉で非難する」と訴えた。

 ラブロフ氏は会議後、記者団に「米国を含む北大西洋条約機構(NATO)同盟国は、開かれた平等な組織である東アジアサミットを支配しようとしている」と主張。「ウクライナに関して西側諸国が受け入れられない発言をした結果、会議で一致点はなかった」と批判した。

 来年のASEAN議長国を務めるインドネシアのジョコ大統領は議長引き継ぎ式で「ASEANはいかなる大国の代理人にもならない」と明言。「ASEANは威厳ある地域でなければならず、域内に冷戦を発生させない」と語り、大国間の争いに巻き込まれることなく、地域の平和維持を目指す決意を表明した。