[ワシントン 13日 ロイター] – 米連邦準備理事会(FRB)のウォラー理事は13日、FRBは次回政策会合で利上げペースの減速を検討する可能性があるが、インフレ抑制に向けたFRBの取り組みが弱まったと受け止めるべきではないと述べた。

UBSがオーストラリアで開催した会合で「われわれは(利上げ)ペースの鈍化を考え始めることができる段階にある」としつつ、「軟化ではない。ペースに注目するのをやめ、最終着地点に注目し始めるべきだ。インフレ率を低下させるまで着地点は依然として遠い」と述べた。

先週発表された10月の消費者物価指数(CPI)上昇率が予想を下回ったことについては「朗報」だが「一つのデータポイント」に過ぎず、説得力のある形でインフレ鈍化を示すには同様の統計が続く必要があるとした。

前年比7.7%という10月CPI上昇率は依然として非常に高く、FRBが次回会合で利上げ幅を75bpから50bpに縮小したとしても、金利が上昇することに変わりはないと指摘。

「ブレーキから足を外すことを真に検討し始めるには、こうした動きが持続してインフレ率が緩やかに低下するのを確認する必要がある」との見方を示した。

これまでの利上げによって「何も壊れていない」ことから、FRBが正しい軌道にあることを一層確信しているとも発言。「経済が破綻し、金融市場が崩壊すると言われたが、そうはなっていない」と述べた。