[香港/上海 25日 ロイター] – 複数の関係筋によると、中国人民銀行(中央銀行)は、不動産デベロッパーが発行した社債を購入する金融機関向けに低利融資を実施する。不動産部門に対する市場心理を改善させ、民間の不動産デベロッパーを支援することが狙い。
低利融資は再貸出制度を通じて行われ、金利は基準金利を大幅に下回る見通し。今後数週間で実施する。民間デベロッパーの国内社債に対する金融機関の投資意欲を高める。
人民銀行は、システム上重要な質の高い不動産デベロッパーで構成する「優良企業リスト」も作成中。リストに掲載された企業は財務改善に向け当局から幅広い支援を受けられる。
龍湖集団、美的置業、新城控股集団など民間デベロッパー少なくとも3社は今月、総額500億元(70億ドル)の社債発行の認可を受けたが、こうした新発債に対する投資需要が不十分な場合は、人民銀行が再貸出制度を通じて流動性を供給する可能性が高いという。
関係筋によると、人民銀行は、経営の悪化したデベロッパーの不動産プロジェクトなどを買い取る国有資産運用会社向けに、買収資金として1000億元(140億ドル)を供与することも計画している。