26日、新型コロナウイルスの感染拡大で行動規制が強まり、閑散とする北京市内
26日、新型コロナウイルスの感染拡大で行動規制が強まり、閑散とする北京市内

 【北京時事】新型コロナウイルスの感染が中国全土で再び拡大する中、新疆ウイグル自治区の区都ウルムチ市で、住民が感染抑制のために導入された封鎖措置の解除を求め大規模な抗議活動を行ったとされる映像が拡散した。習近平指導部はコロナ対策を一部緩和しつつも、厳格な「ゼロコロナ」政策を堅持しており、行動規制の長期化に各地で不満が噴出している。

アイフォーン供給に影響 新型コロナ拡大、生産が混乱―中国

 ウルムチ市では100日間にわたり封鎖措置が続いているとされる。25日夜に流出した映像では、同市とみられる街頭に多くの市民が集まり、「封鎖解除を」などと叫んでいる。

 市内では24日、マンションの火災で10人が死亡した。封鎖の影響で被害が拡大したのではないかと指摘する声が上がる中、市当局はこれを否定する一方、関係者の責任を追及する考えも示した。

 中国ではこのほか、河南省や広東省など、感染者の多い地域で抗議デモが発生。コロナ対策への住民の不満が高まっている。

 首都・北京市でも感染拡大の勢いが止まらず、25日に報告された感染者は2500人を超えた。建物単位の封鎖が相次いでいるほか、店内での飲食禁止、多くの公園や商業施設の閉鎖も続いており、市内は閑散としている。