[ロンドン 6日 ロイター] – FTXの破綻で暗号資産業界の魅力があせる中、米金融大手ゴールドマン・サックスは、暗号資産関連企業の買収または投資に数千万ドルを投じる計画を立てている。デジタル資産部門の責任者マシュー・マクダーモット氏が先月のロイターとのインタビューで明らかにした。

マクダーモット氏によると、FTXの崩壊により、より信頼性が高く、規制された暗号資産業者の必要性が高まり、大手銀行勢はビジネス・チャンスと見ている。詳細は明らかにしなかったが、ゴールドマンもいろいろな暗号資産企業のデューデリジェンス(資産査定)を行っているという。

想定される投資額はウォール街の巨人にしては小規模と言えるが、淘汰が進む業界に長期的な機会を見出し投資の可能性を探っている。

最高経営責任者(CEO)のデービッド・ソロモン氏は11月10日にCNBCで、暗号資産を「非常に投機的」と見なす一方で、その基盤技術がより確立したものになれば多くの可能性があるとの見方を示している。

ゴールドマンはすでに、コンプライアンス、暗号資産データ、ブロックチェーン管理などのサービスを提供する企業11社に投資している。

マクダーモット氏のチームは、暗号資産のオプションやデリバティブのトレーディングデスク7人を含む70人以上に成長。暗号資産企業が相次ぎ人員削減に踏み切る中、人材を確保する機会が出てきているが、現体制に満足していると述べた。