Vlad Savov、Giles Turner
- 投票総数は1750万票、マスク氏は結果に従うと先に明言
- 投資家カラカニス氏は独自投票実施、ＦＴ紙はサンドバーグ氏に言及
イーロン・マスク氏がツイッターのトップを辞任すべきかどうかを問うユーザーの投票で、投票総数の1750万票のうち約58％が同氏の辞任を支持した。マスク氏は投票結果に従うと先に明言している。
言葉通りならば同氏がツイッターに君臨した日数は53日で終了することになる。この間にマスク氏は上級幹部や従業員ほぼ半数を解雇したり、広告主に不安を抱かせたりと混乱を引き起こした。
マスク氏に代わるツイッターの最高経営責任者（ＣＥＯ）として明確な候補がいるわけではない。同氏は投票を呼び掛けた後の別のツイートで、「ツイッターを存続させることができて、この職に就きたいという意欲を持つ人がいない。後任がいない」とし、ツイッターは「５月以来、破綻への高速レーン上にある」と論じていた。
ただ、次期ＣＥＯには既に複数が名乗りを上げた。マスク氏が買収当初に設置したツイッター「作戦司令室」のメンバーで投資家のジェイソン・カラカニス氏は、自身か同じく司令室メンバーで米ペイパル・ホールディングス元幹部のデービッド・サックス氏、または両者による共同トップはどうかとツイッターで独自に投票を実施。結果はサックス氏が31％の票を集め、39％は「他者」を支持した。カラカニス氏にコメントを要請したが、これまでに返答はない。
投票結果をあくまでも守るのか、その場合は誰が後任となり得るのかについてマスク氏にコメントを求めたが、返答はなかった。
テスラとスペースＸのＣＥＯでもあるマスク氏は、自身が率いるこれら別の企業から人材を登用する可能性もある。またマサチューセッツ工科大学（ＭＩＴ）の人工知能（ＡＩ）専門家でマスク氏のファンだと公言するレックス・フリードマン氏など自ら売り込んでいる者もいるが、今のところその流れができるには至っていない。
英紙フィナンシャル・タイムズ（ＦＴ）は米メタ・プラットフォームズ（旧フェイスブック）の最高執行責任者（ＣＯＯ）だったシェリル・サンドバーグ氏が適任だろうと示唆。同氏が望まない場合は、モバイル決済サービスの米スクエアで最高財務責任者（ＣＦＯ）を務めていたサラ・フライヤー氏もあり得ると報じた。
マスク氏はツイッターの業務改善に自身が必要だと考える組織改革を完了するまでの限られた期間のみ、同社のトップを務める意向を示していた。「仕事が多過ぎる」と不満を漏らすこともあった。
原題：Twitter Users Vote for Elon Musk to Step Down as CEO (1)、
Musk Says No One Wants Twitter Top Job But Some People Pipe Up（抜粋）
