[22日 ロイター] – 英国保健安全保障庁(UKHSA)は22日、猩紅熱(しょうこうねつ、A群溶血性連鎖球菌感染症)による今季の死亡者がこれまでに子供21人を含む計94人になったと発表した。

英国政府は先週、A群溶血性連鎖球菌感染症の治療に使う医薬品のペニシリンの不足を緩和するために規約を設けると発表した。在庫が少ない場合、薬剤師が代替品を処方できるようになる。

UKHSAによると、9月12日から12月18日までに報告された猩紅熱の累計感染者数は2万7486人だった。感染が前回広がった17年から18年では、同時点までで3287人だった。ただ、その際は感染者数が増えた時期が異なっていた。

UKHSA副所長のコリン・ブラウン博士は「猩紅熱と『連鎖球菌性咽頭炎』の感染者数の大幅な増加は親にとって心配なことは理解できるが、症状は抗生物質で簡単に治療でき、子供がより重症になるのは非常にまれだ」とし、「大部分の冬の病気は家庭と国民医療制度(NHS)で対応できる」と指摘した。

NHSはこの冬、猛烈な重圧にさらされている。看護師がストライキに入った翌日の21日にはイングランドとウェールズの救急隊員数千人が賃金を巡ってストを実施した。