• ダボス会議、新たな機密文書発見、米債務上限問題
  • シーカ資産買収で合意に近づく、ペルーで非常事態宣言

世界経済フォーラム(WEF)の年次総会が16日からスイスのダボスで3年ぶりに開催されます。米北東部と同様、暖冬の影響でこの有名な冬のリゾート地も雪不足に陥っていますが、従来と違うのは景観だけではありません。会議参加者の顔ぶれもここ数年の世界情勢の変化を反映しているようです。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

顔ぶれ

ダボスでのWEF年次総会に参加を予定しているのは、主要7カ国(G7)首脳ではドイツのショルツ首相だけだが、中国の劉鶴副首相やフォンデアライエン欧州委員長らも出席の予定。参加登録をしているビリオネア100人余りのうち、厳しい制裁下にあるロシアや新型コロナウイルス感染の打撃を受けた中国からの参加者は全くいない。ロシアのビリオネアはかつて、ダボス会議の常連だった。

さらに5枚

バイデン米大統領の私邸で、新たな機密文書が同氏の弁護士によって発見された。ホワイトハウスが14日明らかにした。ホワイトハウスのリチャード・サウバー大統領特別顧問は声明で、デラウェア州ウィルミントンにある私邸のガレージに隣接する部屋から新たに機密文書5枚が見つかり、この部屋で見つかった文書はこれで合計6枚になったと発表。サウバー氏は2日前、この部屋から見つかったのは1枚だけだったとしていた。再選キャンペーンの開始を前に、バイデン氏の求心力を損ないかねない危機はさらに混迷の度を深めた。

見返り

米共和党は債務上限を引き上げ、デフォルト回避に合意する見返りに、連邦歳出削減を要求するという立場を変えない方針だ。下院共和党のジェームズ・コマー、トニー・ゴンザレス両議員が15日のテレビ番組で明らかにした。ただ、マッカーシー下院議長はやや穏健な姿勢を示した。イエレン財務長官は13日に議会指導部に宛てた書簡で、財務省は債務残高の上限到達を回避するため、今月19日から会計上の特別措置を講じるとしていた。両党の対立が長引けば、金融市場に緊張が走り、景気リスクが高まる可能性もある。

合意近い

英資産家ジム・ラトクリフ氏率いる英化学メーカーのイネオスは、スイスの建材メーカー、シーカの資産買収で合意に近づいている。関係者が明らかにした。16日にも合意が発表される可能性があるという。シーカはドイツの競合MBCCグループ買収に向け規制当局の承認を得るため、同資産を売却しようとしている。MBCCグループ買収の規模は55億スイス・フランで(約7580億円)、同社としては過去最大の買収となる。

非常事態宣言

ペルー政府は14日遅く、首都リマと他の3地域に非常事態を宣言した。AFP通信が伝えた。同国では1カ月前に就任したボルアルテ大統領の辞任などを要求する反政府デモが相次ぎ、これまでに40人以上の死者が出ている。非常事態宣言が効力を持つのは30日間で、軍は秩序維持のための措置を講じることができるという。大統領は13日夜の国民向けスピーチで、辞任の可能性を排除した。

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