[15日 ロイター] – 岸田文雄首相は14日(現地時間)、訪問先のワシントンで記者会見し、外遊中に会談した主要7カ国(G7)首脳と、対ロ制裁およびウクライナ支援の継続を確認したと述べた。
経済安全保障上で重要物資と位置付けられる半導体については、米国などの同盟国や同志国と緊密に意思疎通を図りながら取り扱いを考えていくと語った。
岸田首相は9日からフランス、イタリア、英国、カナダ、米国を歴訪し、各国首脳とそれぞれ会談。5月のG7広島サミットに向けて連携を申し合わせるとともに、先月策定した日本の新たな安全保障戦略などを説明した。
サミットに向けて最大の課題はロシアによるウクライナ侵略だとした上で、法の支配に基づく国際秩序を堅持していく強い意思を示すべきだとの認識で各国首脳と一致し、ロシアに対する厳しい制裁とウクライナへの強力な支援を継続していくことを確認したと述べた。
<半導体、「米などと意思疎通図りながら取り扱い」>
13日の日米首脳会談では両国の強固な同盟関係を改めて確認し、日米共同声明を発出。岸田首相は、日米間では「サプライチェーンの強靱(きょうじん)化や半導体に関する協力など、経済安全保障分野における連携もますます高まっている」と語った。
質疑では米国が行っている中国への半導体輸出規制に関連して日本の姿勢を問われ、首相は「米国をはじめとする同盟国、あるいは同志国と緊密に意思疎通を図りながら取り扱いを考えていかなければならない」と述べ、具体的な対応について明言を避けた。
(杉山健太郎 編集:田中志保)