• 日銀会合に身構えるトレーダー、米銀決算、ECB利上げ減速検討
  • みずほがクレディSトレーダー20人採用、米国株アンダーウエート
The Bank of Japan (BOJ) headquarters in Tokyo, Japan, on Jan. 16, 2023.  Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

会社への帰属意識が低く、最低限の仕事しかしない「静かな退職」。昨年9月発表のギャラップ調査では、米労働者の約半数がこれに該当しました。世界経済フォーラム(WEF)年次総会では、在宅勤務などによる「静かな退職」を防ぐのは経営者側の責任だと専門家は明言。一方でシティグループは、従業員の生産性が落ち込めばオフィス勤務の時間を増やすとしています。新型コロナ禍で激変した働き方の最適解はどこにあるのか。企業の模索は続きます。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

乱高下警戒

18日の日本銀行の政策決定はドル・円相場にとって世界金融危機以来のリスクイベントとなりつつある。トレーダーはいずれかの方向に2%以上変動する可能性に賭けている。エコノミストはほぼ全会一致で日銀が政策を維持すると予想しているが、トレーダーは12月に続き予想外の政策修正がある可能性を認識している。日銀が再び行動すれば円が急上昇し、世界の債券利回り上昇を引き起こす可能性が高い。動かなければドルが上昇し、下落を見込んでいた投資家はショートカバーに追い込まれるかもしれない。

明暗くっきり

ゴールドマン・サックス・グループの株価は2022年10-12月(第4四半期)決算発表を受けて下落。報酬費用が重しとなり、経費がアナリスト予想より大きく増えた。コンサルティング会社オピマスのオクタビオ・マレンツィ最高経営責任者(CEO)は「業績は悪いだろうと広く見込まれていたが、予想よりさらにひどかった」と指摘した。一方でモルガン・スタンレーは株価が大きく上昇。ウェルスマネジメントの好調で収入が予想を上回った。

減速検討

欧州中央銀行(ECB)政策委員会は利上げペースの減速を検討し始めている。匿名の関係者が明らかにした。ラガルド総裁が示唆したように2月は0.5ポイントの利上げを実施する公算が引き続き大きいが、3月は利上げ幅を0.25ポイントとする案に支持が集まりつつあるという。引き締めペースが減速するとしても、ECBが責務に対して甘くなると捉えられるべきではないと、関係者は主張。決定はまだ下されておらず、3月の会合でも0.5ポイントの利上げが決まる可能性も依然あるとくぎを刺した。

米事業拡大

みずほフィナンシャルグループの米州部門は、クレディ・スイス・グループのトレーダー20人を採用する。米国のマーケット事業拡大を図る一環。クレディ・スイスのエージェンシー証券化商品トレーディング事業のかなりの部分を取得し、トレーダー採用はその一部だと、みずほの広報担当者が確認した。みずほは米資本市場での事業拡大を模索してきた。一方でクレディ・スイスは痛みを伴う事業再編のさなかにあり、従業員9000人削減や投資銀行部門の縮小を進めている。

ローテーション

バンク・オブ・アメリカ(BofA)のファンドマネジャー調査によると、投資家は米国株を2005年以来の大幅なアンダーウエートにしている。市場のセンチメントが改善し、投資家は割安な地域の株式を物色しているという。インフレの落ち着きと中国の経済再開で、投資家や一部の著名ストラテジストは世界の株式に前向きになりつある。同行ストラテジストのマイケル・ハートネット氏は今月、「世界を買え」と勧めていた。

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