[14日 ロイター] – ロシア政府は14日、同国が旧ソ連・モルドバの政情を不安定化させようとしているとの批判を「事実無根」として一蹴した。
モルドバのサンドゥ大統領は13日、ロシアが外国の妨害工作員を使ってモルドバの指導者を失脚させ、欧州連合(EU)加盟を阻止し、ウクライナとの戦争に利用しようとしていると非難した。
これに対しロシア外務省は「そうした主張は全く根拠がなく事実無根だ」とする声明を発表した。
ウクライナがロシアとモルドバの緊張をあおり、同国を「ロシアとの厳しい対立」に引き込もうとしていると主張した。
▽モルドバ、領空を一時閉鎖 飛行物体の目撃情報受け<ロイター日本語版>2023年2月15日3:11 午前
[キシナウ 14日 ロイター] – 旧ソ連の構成国だったモルドバは14日、上空に気球のような物体が見えたとの情報を受け、調査のため領空を一時閉鎖した。サンドゥ大統領は13日、ロシアがモルドバの政権を崩壊させるクーデターを企てていると非難しており、ロシア側は否定した。
ロシアによる昨年2月のウクライナ侵攻以来、サンドゥ氏はロシアがモルドバのクーデターをたくらんでいると繰り返し懸念を表明している。
モルドバの民間航空当局によると、14日午前11時24分(0924グリニッジ標準時)に「民間航空機の飛行の安全を確保するために」モルドバの領空閉鎖がパイロットに通知された。ウクライナとの国境に近い同国北部上空で気象観測気球に似た小型の物体が目撃されたとの国防省の報告を受け、「気象条件および物体とその飛行経路を観察し特定することが不可能であることから」この措置を取ったとしている。
当局は、市民の安全への脅威がないことを確認したため、1時間22分後に閉鎖を解除した。
国営ロシア通信(RIA)は、空港が航空便のキャンセルを確認したと伝えた。
ウクライナのゼレンスキー大統領は先週、ロシアが「モルドバの破壊」を計画しているという情報を入手したと発言。その数日後、モルドバのガブリリツァ首相が辞意を表明し、内閣が総辞職していた。
モルドバは2月10日、ロシアのミサイルがウクライナのインフラを攻撃した際にモルドバ領空を侵犯したとし、ロシアの駐モルドバ大使を呼んで抗議していた。