[パリ 13日 ロイター] – 高級ブランド「シャネル」のオーナーやプジョー家を含むフランスの3つの富豪一族が、パリに本拠を置く投資銀行ロスチャイルド の非公開化に向けた株式公開買い付け(TOB)に資金を提供する見通しとなった。
ロスチャイルドの支配株主で名門ロスチャイルド家の持ち株会社であるコンコルディアの13日の発表によると、新聞や航空など多岐にわたる投資で知られるダッソー家も出資する。
配当込みの買取価格は1株あたり48ユーロで、同行の価値を37億ユーロ(39億7000万ドル)とする水準。
投資銀ロスチャイルドの55%、議決権にして67%を所有するロスチャイルド家と同様に、今回出資する3家は長期保有の株主となる。それぞれの保有率は約5%となり、少なくとも8年間は売却できない。
ロスチャイルドは、かつてマクロン仏大統領が勤務した投資銀行部門で知られるが、過去30年間にM&A(合併・買収)助言に加え、富裕層の資産管理など業務を拡大。この結果、株式上場のメリットが見いだせなくなったという。
コンコルディアは今年8月か9月までのロスチャイルド非公開化を目指している。TOBに要する時間にも左右されるとみられる。