• パウエル氏議会証言はタカ派姿勢か、今年の中国成長率目標5%前後
  • ECB総裁50bp利上げ示唆、対中AI投資を米制限へ、原油100ドル
Customers sit at the bar at the Chelsea Bell restaurant in New York, U.S., on Monday, May 3, 2021.  Photographer: Nina Westervelt/Bloomberg

平均的な米国人は一生に12万1000ドル(約1600万円)をデートに費やすのだそうです。マッチングアプリのマッチ・グループがまとめた調査によれば、1年間のデート費用は約1560ドル。ポスト・コロナ禍の需要拡大にインフレが加わり、この10年で4割も増えています。ニューヨークに住むマリン・ハウゴさんは2月に、28日間28回デートのチャレンジを完遂。インフレ下の最新デート事情を動画投稿アプリの「TikTok(ティックトック)」で毎日報告し、注目を集めました。バーやレストランの支払いはデートに誘った方がもつというポリシーだそうですが、たいていはお相手の男性が払ったとのことです。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

タカ派

米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は今週の議会証言で、強い経済データが続くならば、政策金利は数週間前に想定していたよりも高い水準に引き上げられなくてはならないという、他のFRB当局者らと調和したメッセージを発信するとみられている。そうなれば労働市場に要らぬ痛みをもたらすことを警戒する民主党進歩派の反発を招く可能性が高い。一方でバイデン政権の支持率を下げている根強いインフレを強調したい共和党は、FRBのタカ派姿勢を歓迎するかもしれない。パウエル議長の発言機会は2日間にわたる議会証言を最後に、21ー22日の次回連邦公開市場委員会(FOMC)会合まで現時点で設定されていない。

「控えめ」

中国の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)が5日開幕し、李克強首相は2023年の国内総生産(GDP)成長率目標を5%前後に設定すると発表した。エコノミストらは厳格な新型コロナウイルス対策撤廃後の消費者や企業の支出回復を踏まえ、5%を超える目標が設定されると見込んでいた。昨年の経済成長率目標は5.5%前後だったが、実際のGDP成長率はわずか3%にとどまっていた。国泰君安国際の周浩チーフエコノミストは「新たに発足する内閣はなるべく成長率目標を超えようとする公算が大きい」と述べた。財政省の報告によると、23年の国防費は7.2%増え1兆5500億元(約30兆5000億円)と、19年以来の大きな伸び率となる。

0.5ポイント

欧州中央銀行(ECB)が3月の政策委員会で政策金利を再び0.5ポイント引き上げる方向だとラガルド総裁があらためて表明した。スペイン紙コレオとのインタビューで「50ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)の利上げを行う公算が非常に大きい」と述べた。ECBは政策金利決定後に新たな経済予測も公表する。「コアインフレは短期的に粘着性を高めるものの、総合インフレ率は23年に鈍化すると確信している」と明らかにし、22年10-12月(第4四半期)に比べ、経済成長がいくらか良くなると予想していると述べた。

AIと暗号解読

バイデン政権は米企業による対中投資の一部を制限する大統領令の発令に近づいている。事情に詳しい関係者が明らかにした。中国の軍事・情報収集力を強化し得る先端テクノロジーなどが規制対象になる。ブルームバーグが入手した議会への報告によると、大統領令の準備は進展した段階にあり、バイデン大統領は9日に公表する24会計年度(23年10月-24年9月)予算教書で議会の予算承認を求める方向。人工知能(AI)や暗号解読技術など、国家安全保障分野に明確に応用できるプロジェクトへの投資が今回制限されることを意味しているという。

100ドル

原油相場が23年後半に1バレル=100ドルに上昇すると予想する声が増えている。温暖化ガス排出量を削減する大胆な計画を発表した英石油大手のBPは、ここにきて化石燃料への資金投入を増やしている。中国需要の回復などで今年の石油消費量は過去最高を更新する見通しである一方、ロシアのウクライナ侵攻や米シェールオイルの成長鈍化などで供給は追いつかないとみられている。ヒューストンで今週開催される国際的なエネルギー会議「CERAウィーク」でも原油の供給不足が話題となりそうだ。

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