[4日 ロイター] – 米グーグルは4日公表した論文で、自社の人工知能(AI)のトレーニング(訓練)に使っているスーパーコンピューターの詳細を明らかにした。米半導体大手エヌビディア製半導体を搭載したスパコンよりも高速で消費電力が少ないと主張した。

グーグルはAIの訓練作業の90%以上に、自社開発したAI計算専用チップ「TPU」を使っている。現在のTPUは第4世代。スパコンにはこのチップを4000個以上組み込んでいる。

グーグルのスパコンはチップ間の接続を即時に構成し直すのが容易で、この点が問題の回避や性能向上のための調整に役立つという。

論文によると、同等の規模のシステムで比べた場合、グーグルのスパコンはエヌビディア製半導体「A100」を搭載したスパコンに比べて速度が最大1.7倍、電力消費効率が1.9倍だった。

エヌビディアの現在の旗艦モデルは「H100」だが、グーグルはH100の発売は第4世代TPUが市場に出た後だったとして、H100を組み込んだスパコンとの性能比較は示さなかった。