兵庫県芦屋市長選で初当選し、全国で史上最年少の市長となる高島崚輔さん(26)は、報道各社のインタビューに応じ、5月1日の市長就任への抱負などを語った。一問一答は次の通り。
初当選から一夜明け、報道各社のインタビューに応じる高島さん(芦屋市で)
――1万9779票を獲得し、現職に7798票の差をつけた。投票率55・11%は前回(48・69%)を上回った。
「政治に無関心だった人が投票したのであれば、非常にうれしい。ただ得票数は有権者の25%。75%の人々に応援してもらえるよう、しっかりやる。市長が代わって社会が良くなったと実感してもらうことが重要だ」
――就任後の課題は。
「JR芦屋駅南地区の再開発にスピード感を持って取り組む。計画にある11階建てマンション2棟が並ぶ景色は、芦屋らしくない。市民の要望が多い図書館の設置や緑あふれる施設の整備をイメージしている。他の再開発の事例を参考に見直しを検討したい」
「教育問題も最優先だ。小学校の1クラスで担任が年2~3回交代するという深刻な状況を複数の市民から聞いた。教員の負担軽減などが必要だ。子どもの理解度に応じて学習指導する『個別最適化』授業の導入など公教育を充実させる」
――市長として決断を迫られた時、どうするか。
「芦屋市のためになるかどうか、30年後に評価されるかどうかが判断の軸になる。30年後は、56歳の現役世代で、その決断に対する責任が持てる」
――地方政治を志した原点は。
「小学生の頃、地元の大阪府箕面市で若い市長が誕生した。『子育てしやすさ日本一』を掲げて若年層が増え、街が活気づいた。子どもながらに、こんなに街が、暮らしが変わるのかと感じた」
――市長就任への意気込みを。
「まずは1期目を全力で頑張る。市政はすごく魅力ある仕事。世の中を良くできる仕事だから面白いと思う。とても楽しみ」