▽死者5.7万人、なお不明者も 多数が避難生活―トルコ大地震3カ月<時事ドットコム>2023年05月06日07時29分

3カ月前の大地震で大破したまま残されているビル=3日、トルコ南部カフラマンマラシュ県
3カ月前の大地震で大破したまま残されているビル=3日、トルコ南部カフラマンマラシュ県

 【カフラマンマラシュ(トルコ)時事】トルコ南部で2月上旬に大地震が発生してから6日で3カ月。隣国シリアと合わせ、5万7000人以上の死亡が確認された。行方が分からない人もなお多数いる。当局によると、現在も300万人以上が被災地で避難生活を送るほか、数百万人が被災地から離れた親族宅などに身を寄せている。復興にはまだまだ時間がかかりそうだ。

テント生活なお200万人 死者5.7万人―違法建築300人逮捕・トルコ大地震2カ月

 トルコ当局によると、地震による国内の死者は5万783人。在英のシリア人権監視団によれば、シリア側では6689人が犠牲になった。行方不明者の数はいずれも発表されていない。

 トルコで甚大な被害が出た南部ハタイ県などでは、所在の分からない人がいるまま捜索活動が打ち切られた。ハタイ県で暮らしていた両親の行方を今も捜しているイート・トルンさん(25)は「弁護士の話では、被災地で少なくとも4000人が行方不明になっている」と指摘し、その安否が問題視されていない現状への不満を語った。

 被災地で避難生活を送る人々の大半は今もテント暮らしだ。仮設住宅への住み替えが進む一方で、イスタンブールなど離れた場所に逃れていた人が被災地に戻ってテント暮らしを始めるケースもあり、各地のテント村の多くは過密状態だ。

 また、被災地では復興に向け、がれきの撤去作業が進んでいるものの、南部カフラマンマラシュ県などでは大きく損壊した建物が多数残されたままになっている。

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