ドイツメディアは、ロシアに駐在する外交官や文化交流機関の職員など数百人のドイツ人の公務員が、ロシア側の要求により退去することになったと伝えました。ドイツ政府は「一方的で理解しがたい措置だ」と非難しています。

これはドイツの有力紙「南ドイツ新聞」が27日、伝えたものです。

ドイツ外務省は28日、NHKの取材に対し、退去する公務員の人数については言及を避けた上で、ロシア側が、来月以降ロシアに駐在できるドイツ人公務員の数の上限を新たに設けたため、人員削減が必要となり、体制の大幅な縮小を余儀なくされたと説明しました。

これについてドイツ外務省は「一方的かつ不当で、理解しがたい措置だ」と非難しました。

ドイツは先月、ロシアによる情報収集活動を制限するためとして、ロシアの外交官を追放していました。

ドイツは長年、ロシアから天然ガスなどのエネルギーを輸入し、協力関係を重視してきましたが、ウクライナ侵攻後は、制裁などを通じてロシアへの圧力を強化していて、外交官などを互いに追放し合うことで、両国関係は一段と悪化することが予想されます。