[東京 13日 ロイター] – トヨタ自動車は13日、電気自動車(EV)向けの全固体電池の実用化を2027─28年に目指す方針を明らかにした。電池寿命の短さを克服する新技術を発見し、課題だった耐久性が向上、実用化に一定のめどがついた。今後はコスト低減と量産工法の開発に取り組む。

トヨタは20年代前半にまずはハイブリッド車(HV)向けとして全固体電池を搭載する方針だったが、技術の進展と想定以上のEV普及のスピードを踏まえて計画を見直した。トヨタのEV「bZ4X」向けリチウムイオン電池の航続距離は約600キロだが、全固体電池では2倍に伸ばすことができる。

全固体電池は次世代電池として期待されており、現在主流のリチウムイオン電池に比べて安全性が高く、充電時間も短く航続距離を伸ばすことができるのが特徴。各社が開発・実用化を急いでいる。

同社は26年にEVの年間販売150万台、30年に350万台の目標を掲げている。26年には電池やプラットフォーム(車台)など全てEVに最適な形でつくり込んだ最初の次世代EVを市場投入する予定で、30年には170万台が次世代EVとなる見通しとしている。