[ニューヨーク 19日 ロイター] – 国連のグテレス事務総長は19日、公海の環境保護と生物多様性保護を明記した法的拘束力のある初めての協定が採択されたと発表した。
約20年にわたる協議の節目となった。3月には100カ国以上が「国家管轄権外区域における海洋生物多様性協定」(BBNJ)の内容で合意していた。
9月20日からニューヨークで批准の受付が始まり、60カ国が批准した時点で発効する。
昨年12月には生物多様性に関する国連の会議、国連生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)が開かれ、2030年までに世界の陸と海の30%を保全する目標を含めた自然保護活動に取り組むことなどで合意が成立。今回の協定はその主要な基盤となる。
グテレス氏は国連加盟国が「海に新たな生命を吹き込み、戦うチャンスを与える希望を生み出した」との声明を発表した。
さらに、公海で得られた遺伝子情報から得た利益の政府間配分、公海上の保護区指定、環境破壊の影響評価の枠組みも設定された。