[東京 7日 ロイター] – 東芝が7日に発表した2023年4―6月期連結純損益(米国基準)は253億円の赤字(前年同期は258億円の黒字)だった。半導体メモリー市況の低迷で持分法適用会社のキオクシアホールディングスの業績が落ち込んだ。
キオクシアHDの持分法損益は、前年同期の122億円の黒字から411億円の赤字となった。東芝は、24年3月期通期最終損益予想について、キオクシアHDの業績予想を入手していないため予想値を策定できないとして開示していない。IBESがまとめたアナリスト7人の予想平均値は537億円だった。
一方で、東芝の連結営業利益は、発電設備などを扱う「エネルギーシステムソリューション」事業などが伸び、114億円の黒字(前期は48億円の赤字)だった。受注高も大型案件の受注に伴い前年同期比26%増加。通期営業利益見通しは前期比0.5%減の1100億円を維持した。
国内投資ファンドの日本産業パートナーズ(JIP)が主導する連合は7日、東芝株を8日から公開買い付け(TOB)すると発表した。TOB価格は4620円で、買付総額は約2兆円。東芝は、TOBに賛同するとともに、株主に応募を推奨することを決議した。東芝株は上場廃止になる見込み。
(浦中美穂)
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