英紙フィナンシャル・タイムズ(FT、電子版)は11日、日本、英国、イタリアによる次期戦闘機の共同開発にサウジアラビアが参加を求めていると報じた。日英伊3カ国は昨年12月、共同開発することで合意したと発表していた。FTによると、サウジの参加に日本は反対している。
次期戦闘機、日英伊で共同開発 F2後継、欧州との安保協力拡大
サウジの参加希望について、FTは日英伊3カ国の5人の高官から証言を得たと伝えた。このうち英伊両国はサウジの参加に前向きだが、日本は英伊両国に明確に反対する姿勢を伝え、3カ国間に緊張が生まれているという。
日英の当局者は、サウジからの要望は過去数週間で強まったと述べている。岸田文雄首相は7月16日、サウジ西部ジッダでムハンマド皇太子と会談した。この席で直接希望を伝えられたとされる。
英国防関係筋は「英国にとってサウジは戦略的パートナーであり、共同開発の作業を深めたい。この計画でサウジは鍵になると考える。できる限り早く力強い前進を確かなものにすべく取り組んでいる」と述べた。開発費は数百億ドル(約数兆円)と見積もられる。サウジが参加すれば資金面での貢献は大きいと考えられている。