[東京 18日 ロイター] – 総務省が18日に発表した7月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く、コアCPI)は105.4と、前年同月比3.1%上昇した。上昇率が3%以上となるのは11カ月連続。燃料価格の下落を受けた電気・ガス料金の値下げで、伸び率は前月の3.3%から縮小した。ロイターがまとめた予測3.1%上昇に一致した。
エネルギー価格は8.7%下落し、前月の6.6%から下落率が拡大した。電気代は16.6%下落、都市ガス代は9.0%下落でともに前月より下落率が大きくなった。
補助金の減額でガソリンはプラス圏に浮上し、1.1%上昇した。政府の電気・ガス価格抑制策の総合指数への影響はマイナス0.99%ポイント。
一方、観光需要が高まったことで宿泊料は15.1%上昇。前月の5.5%上昇を大幅に上回り、伸び率は2021年12月以来の大きさとなった。全国旅行支援は7月22日から全ての都道府県で受付が停止となり、総合指数への影響はマイナス0.03%に縮小した。
携帯電話の通信料も10.2%上昇と、前月の2.9%上昇を大きく上回った。01年1月以降で最大の伸び。7月に一部で料金プランの改定があった。
コア対象522品目のうち、上昇は437品目、下落は42品目、変わらずは43品目。上昇品目は前月を1品目下回った。
生鮮食品を除く食料は9.2%上昇で、伸び率は前月と変わらず。
生鮮食品およびエネルギーを除く総合指数(コアコアCPI)は4.3%上昇と、前月の4.2%上昇を上回った。
<サービス価格が2%台に>
7月の総合指数は3.3%上昇で、伸び率は前月と変わらず。
財・サービス別では、財が4.5%上昇と前月の4.9%上昇を下回った一方、サービスは2.0%上昇し前月の1.6%上昇を上回った。サービス価格は1998年3月以来、消費税率引き上げの影響を除けば93年10月以来の伸び率となった。
総務省の担当者はサービス価格の伸びについて、外食や家事関連サービスの上昇継続を挙げ「財の価格上昇の影響が引き続き大きい」と指摘した。
(和田崇彦 編集:久保信博、田中志保)