• ソフトバンク傘下アームがIPO申請、認知症薬承認へ
  • 米株見通し割れる、TIPS買い推奨、ゴールドマンがUターン
Passengers on a pedestrian bridge at Dadar railway train station in Mumbai, India. Photographer: Dhiraj Singh/Bloomberg

世界の主要市場で値上げしている動画配信ネットフリックス。この流れに逆行して値下げしている国があります。中国を抜き人口で世界一となったインドです。基本プランは2020年の月額6.67ドル(約970円)から2.66ドルに。人口14億人の1%でも取り込めれば1400万人の契約者が獲得できると考えがちですが、そう簡単な話ではなさそう。日韓豪を含むアジア太平洋地域全体のネットフリックス契約者数が3800万人。インドで人口の1%をつかんでいる可能性は低いようだと、ブルームバーグのコラムニスト、アレックス・ウェブ氏は指摘しています。数々の米シリコンバレー企業が市場攻略に苦戦する難所インド。背景には、価格に非常に敏感だと言われる国民の存在があります。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

IPO申請

ソフトバンクグループ傘下の半導体設計会社、英アームは新規株式公開(IPO)を米当局に申請した。米国市場のIPOとしては今年最大規模になる見通しで、約2年にわたり低迷する株式市場の追い風となりそうだ。アームはナスダックへの上場を申請した。ティッカーシンボルは「ARM」。現在、抱えている債務はないとしている。株式売却の仮条件については開示しなかった。

認知症薬承認へ

エーザイと米バイオジェンが共同開発したアルツハイマー病治療薬「レカネマブ」について、厚生労働省で21日に開かれた専門家会議は承認を了承した。今後、加藤勝信厚労大臣の承認を経て、アルツハイマー病の進行を緩やかにする国内初の薬になる。レカネマブは早期のアルツハイマー病患者を対象にした新薬で、臨床試験では病気の進行速度を27%緩やかにする効果が確認された。米国では7月上旬に国内に先駆けて治療薬として正式承認されていた。

米株見通し割れる

週ベースで3週続落した米国株の見通しについて、ウォール街の著名ストラテジスト2人の意見が対立している。根強い弱気派として知られるモルガン・スタンレーのマイケル・ウィルソン氏は、投資家が「景気回復力の持続可能性に疑問を持ち始めている」場合、センチメントはさらに弱まる可能性が高いと言う。株式投資家はソフトランディング(軟着陸)を楽観視し過ぎているとの立場だ。一方、ゴールドマン・サックス・グループのデービッド・コスティン氏は、景気が軟着陸に向かうのであれば、投資家が株式へのエクスポージャーをさらに増やす余地があると指摘。「市場環境の改善が続けば」ヘッジファンド、投資信託、個人トレーダーはすべて強気ポジションを積み増やすだろうと説明した。

TIPS買い推奨

米銀ウェルズ・ファーゴのストラテジストは、10年物インフレ連動国債(TIPS)利回りが2009年以来初めて2%を突破したことを受けて、買いの好機との認識を示した。同行のアンジェロ・マノラトス、マイク・シューマッハー両氏は「ロングデュレーションで最も妙味が大きい」とし、「米金融当局は利上げ終了か、あと25ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)の利上げにとどめると当社では予想している」と述べた。同行の分析によると、直近3回のサイクル(2000年、06年、18年)では、最後の利上げから3カ月で10年物実質利回りが平均で26bp低下し、6カ月では39bp低下した。

拡大路線Uターン

米金融大手ゴールドマン・サックス・グループは4年前に取得した投資助言事業の売却を模索している。幅広い顧客の資産運用を目指してデービッド・ソロモン最高経営責任者(CEO)が力を入れた戦略が、また一つ白紙に戻される。ゴールドマンが売却を検討しているのはパーソナル・ファイナンシャル・マネジメント部門。同行が2019年に7億5000万ドル(現在のレートで約1100億円)で買収した米投資助言会社ユナイテッド・キャピタルを基に発展し、現在は約290億ドルの資産を運用する。ユナイテッド・キャピタルの買収は、超富裕層以外にも収入源の拡大を図ろうとソロモン氏が立てた計画の一環だった。

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