- カシュカリ総裁の見解、米耐久財受注、スイスの銀行への調査
- シタデル対SEC、北朝鮮が米兵を国外追放
米ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は政府機関の閉鎖や、自動車ストライキの長期化といった景気の下振れ要因が顕在化した場合に金融引き締めの手を緩める可能性に言及しました。一方、ニューヨーク原油先物相場が1年ぶりの高値を更新、国債利回りの上昇基調も続いています。景気抑制要因と高インフレが共存する状況にある中、米金融政策と株価の先行きには不透明感が漂っています。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
引き締め縮小も
カシュカリ総裁は、政府機関が閉鎖される、あるいは自動車ストが長期化する場合には景気が減速する可能性があるため、「インフレ率を2%に下げるための金融政策を縮小する必要が生じるかもしれない」と述べた。一方で「利上げが期待通りに経済を減速させられないのであれば、金利をもっと引き上げなければならないかもしれない」とも話した。
底堅い設備投資
8月の米耐久財受注統計では、航空機を除く非国防資本財(コア資本財)の受注が0.9%増と、予想の0.1%増を上回った。借り入れコストが高止まりする中でも、企業の設備投資が底堅さを保っていることを示している。コンピューター、電子機器、機械などが受注増をけん引した。国内総生産(GDP)の算出に使用されるコア資本財の出荷は0.7%増と、今年最大の伸びを記録した。
調査を本格化
米司法省はスイスの銀行、クレディ・スイス・グループとUBSグループの対ロシア制裁違反を巡る調査を強化した。今年初めにさまざまな銀行に一連の召喚状が送られていたが、それがクレディ・スイスに焦点を当てた本格的な調査に発展したと、現在進行中の調査であるため匿名を要求した関係者が述べた。司法省はUBSのコンプライアンス違反の可能性についても調べているという。
闘う構え
メッセージアプリ「ワッツアップ」など正式に許可されていない通信手段を使ったウォール街の業務用メッセージを米証券取引委員会(SEC)が調査しているが、ケン・グリフィン氏率いるヘッジファンド運営会社シタデルはこれに反論する準備を進めている。ここ2年間に多額の和解金を支払った20近い銀行とは一線を画し、強硬な姿勢を取っている。シタデルはSECと法廷で争うことも辞さない構えだという。
国外追放
今年7月に許可なく北朝鮮に侵入したとして拘束されていた米兵トラビス・キング氏(23)が同国を追放されたと、複数の米当局者が明らかにした。別の当局者によれば、キング氏は中国へ追放され、米国側に身柄を引き渡された。いずれの当局者も匿名を条件に述べた。米政府は中国の協力に謝意を表明。身柄引き渡しはスウェーデンが仲介した。
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