【ニューヨーク時事】米自動車大手3社の従業員が加盟する全米自動車労組(UAW)は6日、各社の経営側との交渉に一定の進展があったとして、ストライキ拡大を見送ると発表した。ゼネラル・モーターズ(GM)とは、電気自動車(EV)生産にシフトしても雇用を確保する協議が前進したと強調した。

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 UAWは、GMが売れ筋のスポーツ用多目的車(SUV)を生産する南部テキサス州の工場で新たにストを行う計画だった。しかしGMが、組合との雇用契約の対象にEV用電池工場の従業員も含めることに同意。ストは直前で撤回された。

 UAWは、ガソリン車と比べ部品が少ないEVへの生産シフトで雇用が減ることを恐れている。フェイン会長は「会社の当初計画は、エンジン工場を閉鎖して賃金の安い電池製造の職に置き換えることだった」と非難。GMと同様の合意をフォード・モーターなどからも勝ち取ることを目指す意向を示した。