与野党が対決する構図となった衆参2つの補欠選挙は、衆議院長崎4区で自民党が議席を維持した一方、参議院徳島高知選挙区では野党側が議席を獲得し、与野党の1勝1敗となりました。
【記者解説】衆参補欠選挙 与野党1勝1敗 どう見る?年内解散は
【開票結果を詳しく】衆院補選 長崎4区
【開票結果を詳しく】参院補選 徳島高知
衆議院長崎4区の補欠選挙の開票結果です。
▼金子容三 自民 新 当選 5万3915票
▼末次精一 立民 前 4万6899票
自民党の新人で公明党が推薦した金子氏が、初めての当選を果たしました。
金子氏は長崎市出身の40歳。父親は長崎県知事や農林水産大臣を務めた金子原二郎氏で、証券会社に勤務したあと、今回の補欠選挙に立候補しました。選挙戦で金子氏は、
▼民間での経験や行動力をアピールするとともに、
▼物価高騰対策や革新的な技術をいかした地方の活性化などを訴えました。
金子氏は「厳しい戦いの中で勝利することができた。物価高、そして経済対策を喫緊の課題として県北における地域の現状、苦しみを私が受け止めて国に届けていかなければいけない」と抱負を述べました。
投票率は42.19%で、過去最低だった平成26年の衆議院選挙と比べて10.25ポイント低くなり、過去最低を更新しました。
参議院徳島高知選挙区の補欠選挙の結果です。
▼広田一 無所属 元 当選 23万3250票。
▼西内健 自民 新 14万2036票。
無所属の元参議院議員で衆議院議員も務めた広田氏が、野党4党の支援を受けて3回目の当選を果たしました。
広田氏は高知県土佐清水市出身の55歳。これまで参議院議員を2期、衆議院議員を1期務めました。
選挙戦で広田氏は、元議員としての実績や経験をアピールするとともに
▼ガソリン税の減税といった物価高騰対策や
▼児童手当の拡充など子育て支援の充実を訴えました。
広田氏は「政治に緊張感をつくっていこうという皆さんの思いが結集をして、一つの大きな力になって勝利することができた。物価高騰対策の一丁目一番地はガソリンの高騰対策だ。今こそガソリン税の減税をやっていかないといけない」と抱負を述べました。
投票率は、去年の選挙と比べて14.37ポイント低い32.16%で過去最低となりました。
今回の2つの補欠選挙は、与野党が対決する構図となり、自民党や立憲民主党などの幹部が相次いで応援に入るなど、激しい選挙戦が展開されました。
その結果、衆議院長崎4区では自民党が議席を維持した一方、参議院徳島高知選挙区では野党側が議席を獲得し、与野党の1勝1敗となりました。