• 米GDP上振れ、イエレン財務長官発言、ECB11会合ぶり据え置き
  • 信用事由に該当との判断、人質救出へスパイウエア活用協議
ジョンソン米下院議長
ジョンソン米下院議長 Photographer: Ting Shen/Bloomberg

「マイク・ジョンソンとは何者か?」。米下院議長選が急転直下の決着を見せ、米メディアでは新議長の人物像を探る特集が相次ぎました。共和党内での敵の少なさが選出へとつながったと言われるジョンソン氏。選挙で不正に勝利を奪われたとするトランプ前大統領の主張を支持してきた人物でもあります。就任後の演説ではキリスト教福音派の熱心な信者である点を強調。財政では「小さな政府」を目指し、人工妊娠中絶や同性婚には断固反対の立場で、社会・経済の政策議論は保守派色を強めそうです。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

2021年以来の急成長

7-9月の米国内総生産(GDP)速報値は前期比で年率4.9%増と、予想の4.5%増を上回った。勢いを増した個人消費が寄与した。米経済は物価高や借り入れコストの急激な上昇にもかかわらず、成長の勢いを維持している。米金融当局が重視する個人消費支出(PCE)コア価格指数は、前期比2.4%上昇と2020年以来の低いペース。一方、8月時点でウォール街が7-9月成長率を1.8%と見込んでいたのに対し、アトランタ連銀の「GDPナウ」は5%を予測するなど、先見の明が際立っている。

米経済「極めて好調」

イエレン米財務長官は7-9月GDPデータは米経済が非常に好調であることを示しており、「ソフトランディング」の兆候があるとの認識を示した。イエレン氏はブルームバーグのワシントン支局で開かれたイベントで、米長期債利回りの上昇は「先進国における世界的な現象だ」と指摘。「経済は引き続き極めて堅調であり、これは高金利が長期化する可能性が高いことを示唆している」と述べた。財政赤字に対する懸念が利回りを押し上げているとの見方については退けた。

いったん停止

欧州中央銀行(ECB)は予想通り中銀預金金利を4%で維持した。前例のない連続利上げがインフレ抑制に成功するかどうかを見極めるため、1年余りで初めて金利を据え置いた。金利をこの水準で十分に長く維持すれば、インフレ率を目標の2%に戻すことに「大きく貢献」するだろうと改めて強調した。ラガルド総裁は「利下げについて議論することは全く時期尚早だ」と、9月会合時の姿勢を堅持。「金利を据え置いたことは、今後の利上げは一切ないという意味ではない」と説明した。

信用事由に該当

中国不動産開発大手の碧桂園がドル建て債の利払いを履行しなかったことは、クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)の支払いを引き起こす信用事由に該当すると、CDS市場を監督するクレジットデリバティブ決定委員会(CDDC)が判断した。26日に出された通知によると、CDDCは支払い不能の信用事由が18日に発生したと認定。碧桂園が1540万ドル(約23億円)の利払いを怠ったことがCDSを発動させるかどうかが25日の会議に諮られた。

スパイウエア

イスラエルの治安当局は、パレスチナ自治区ガザで捕らえられている人質を救出するため、スパイウエア企業に協力を要請している。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。そうした企業には、物議を醸しているスパイウエア「ペガサス」のメーカーも含まれるという。一方、イスラエル軍はイスラム組織ハマスの情報担当幹部を殺害したと明らかにした。この幹部は7日の攻撃計画立案に携わったという。イスラエルはガザ北部にあるハマスの標的を対象に限定的な地上戦を行ったと発表した。

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