[30日 ロイター] – バイデン米大統領は30日、人工知能(AI)に関連するリスクから消費者、労働者、少数派を保護しながら安全性を高めることを目指す大統領令を発表する。
「チャットGPT」を開発したオープンAIなどAI企業はAI技術をより安全なものにするため、AIが生成したコンテンツに「透かし」を入れるなどの対策を自発的に実施することを約束した。
バイデン氏が30日に出す大統領令はこうした約束よりもさらに踏み込んだ内容になる。
米国の国家安全保障、経済、公衆衛生、安全にリスクをもたらすAIシステムの開発者は、一般公開前に国防生産法に沿って安全性テストの結果を米政府と共有することが義務付けられる。
また、ホワイトハウスによれば、各機関に対し、そのテストの基準を設定し、関連する化学、生物、放射線、核、サイバーセキュリティーのリスクに対処するよう指示している。
ブルース・リード大統領次席補佐官はプライバシー、住宅差別、雇用機会喪失にも踏み込んだこの命令について、AIの安全性を確保するためにいかなる政府が取った中でも「最も強力な一連の行動」と表現した。