• 7-9月の米決算、弱気派の見方、クックFRB理事見解
  • 英中銀エコノミストが予想、米大統領選の行方
Israeli troops are seen during a ground operation in the Gaza Strip. 
Israeli troops are seen during a ground operation in the Gaza Strip.  Photographer: HO/Israel Defense Forces

先週末にニュージャージー州のバーで飲んでいたユダヤ人の知人が、見ず知らずの人からいきなりイスラエル問題で口論を吹っ掛けられたそうです。平凡な金曜の夜でさえ楽しめないギクシャクした雰囲気が米国社会には漂っています。一方、ドイツでもイスラエルとハマスの衝突が社会分断に拍車をかけているようです。中東を巡る根深い問題が欧米社会を揺るがしています。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

売り上げ失速

7-9月(第3四半期)の米企業決算シーズンでは、売上高の失速が鮮明となっている。消費者需要の弱含みにより、企業はさらなる値上げが難しくなっていることがうかがわれる。これまでS&P500種株価指数構成企業の80%余りが決算を発表した段階で、7-9月売上高が市場予想を上回ったのは半数に満たず、2019年7-9月以来の低水準となった。ブルームバーグ・エコノミクス(BE)がデータをまとめた。ドイツ銀行のストラテジストは、売上高の伸びは世界的に「コロナ禍前のレンジ下限」まで減速していると指摘した。

ベアマーケットラリー

モルガン・スタンレーのストラテジスト、マイケル・ウィルソン氏は、S&P500種が約1年ぶりの好パフォーマンスを記録した先週の上昇について、ベアマーケットラリー(弱気相場の中での上昇局面)に過ぎないとの見方を示した。同氏は6日のリポートで、テクニカルとファンダメンタルのサポートが欠けていると指摘。暗い業績見通し、弱めのマクロデータ、アナリストの見方の悪化などを挙げ、「年末ラリーにこれ以上期待するのは難しい」と付け加えた。この上昇は「持続的な上昇の始まりというよりは、弱気相場の中の上昇のように見える」とした。

銀行以外の脆弱性

米連邦準備制度理事会(FRB)のクック理事は6日、銀行以外の金融機関の脆弱(ぜいじゃく)性を注意深く監視していると述べた。デューク大学での講演で「特定のノンバンクの脆弱性が、金融環境引き締まりと経済活動鈍化に伴うストレスの増幅において主要な役割を演じる可能性がある」と指摘。ノンバンクにおける流動性のミスマッチや債務返済延滞率、米国債市場の機能などを具体的に挙げた。

急低下へ

イングランド銀行(英中央銀行)のチーフエコノミストを務めるヒュー・ピル氏は、英国のインフレ率は間もなく低下すると予想した。エネルギー料金の下落を反映し、他国で見られるような低い水準になるとみている。10月のインフレ率は5%未満へと「急低下」し、米国やユーロ圏と英国のインフレ率の差を一部埋める助けになるだろうと、ピル氏は語った。英中銀は先週、政策金利を5.25%で据え置き、2会合連続で様子見姿勢を取った。だが、英国のインフレ率は主要7カ国(G7)のうち依然として最も高い。

熱狂なき大統領選

米大統領選挙まで残り1年となったが、2大政党への否定的な見方が過去最多に上り、有権者の大半は、ジョー・バイデン氏とドナルド・トランプ氏のいずれにも大統領になってほしくないと話している。しかし来年1月に予備選が始まれば、両氏がそれぞれの党の候補指名を獲得するとの見通しを世論調査は示す。大統領としての仕事ぶりに満足しているとの回答はバイデン氏が37%、トランプ氏も38%にとどまる一方で、あと1期務めるには両氏とも高齢過ぎるとの回答は半数を占める。

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