【ニューデリー時事】インドの首都ニューデリーで11月に入り、近郊の野焼きや車の排ガスなどによる大気汚染が深刻化し、街がスモッグに覆われる日が続いている。首都圏政府は対策として、人工降雨計画の検討を始めた。当局によると、実施されれば首都で初めてという。
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当局発表の大気汚染指数は、11月に入ると6段階で最悪の「深刻」を示す日が相次ぎ、住民の健康被害が懸念されている。首都圏政府は既に貨物車の進入を禁じたり、学校を休みにしたりするなど対策を打っているが、効果はいまひとつのようだ。
首都圏政府のライ環境相らは8日、大学の専門家と面談。ヨウ化銀などの化合物を飛行機から雲に散布し、雨粒の生成を促す計画の提案を受けた。ライ氏は、中央政府などの許可が得られれば「(曇天が予想される)今月20、21両日ごろ実施する可能性がある」と語った。
実際、自然の雨が降った後の10日は汚染度がやや改善しており、効果に期待が集まる。ただ、12日はヒンズー教の祝祭「ディワリ」で大量に爆竹が使用されるため、また汚染が進む恐れがある。