【シリコンバレー時事】米俳優らが加入する労働組合は10日、製作会社側との待遇改善を巡る暫定合意の内容を公表した。製作側が画像を自動で作る生成AI(人工知能)に俳優のデータを利用する場合、本人の同意取得と公正な報酬の支払いを義務付ける。インターネット動画配信の視聴に応じた報酬制度も設ける。
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組合の理事会で同日、承認された。組合トップの俳優フラン・ドレシャーさんは記者会見で「記録破りの契約を手にした。この旅を力強く締めくくることができた」と述べた。組合は7月から約4カ月、ストライキを行った。
暫定合意では生成AIに関し、身体の一部のデータを収集・利用する場合でも、俳優に使用目的などを逐一、十分に説明して同意を得る必要があると規定。組合側が報酬についての交渉権も有し、俳優の権利を保護する。
報酬面では、エキストラも含め賃上げを実施。動画配信に関しては、視聴に応じ作品の主要な出演者に多額の報酬を支払うことで合意。それ以外の俳優にも、製作会社側と共同でつくる基金から分配金を渡す。