ロシアのギルキン元大佐、来年の大統領選に出馬意向

[モスクワ 19日 ロイター] – ロシアのイーゴリ・ギルキン連邦保安局(FSB)元大佐が19日、来年3月に予定される次期大統領選に立候補する意向を明らかにした。ギルキン氏は今年7月、プーチン政権を批判したとして拘束され、現在は公判中。

ギルキン氏はこれまで繰り返し、ロシア軍のトップはウクライナとの戦争をもっと効率的に実行しなければ、ロシアは革命もしくは内戦に直面すると警告していた。同氏は「ストレルコフ」の別名でも知られている。

ギルキン氏はテレグラムに公表した書簡で「私はロシアの現状を完全に理解している。大統領選に出馬するのは、トランプゲームで詐欺師と対戦するようなものだ」と指摘。自分の出馬が認められるとは思わないが、愛国主義的な勢力を団結させる同氏の試みにより、「勝者が事前に分かっている不正選挙」へ向けた大統領府の計画を混乱させることができると期待しているとした。

その上で同氏は「国内外の脅威に直面する中、現在は団結する機会だ」と指摘。「私は出馬する」と表明した。

ギルキン氏は、298人が死亡した2014年のマレーシア航空機撃墜事件で殺人罪に問われ、22年にオランダの裁判所から終身刑を言い渡された。