- サイバーマンデー、戦闘休止2日間延長で合意、米インフレ率見通し
- アマゾンのアイロボット買収にEUが警告、サウジが減産協力を要請
最近の米経済統計ではインフレ鈍化の傾向が示されていますが、物価が高いままであることに変わりはなく、消費者が感じる負担が軽くなっているわけではありません。ブルームバーグの分析では、新型コロナ禍前に100ドルで買えた商品やサービスが今では119.27ドルに値上がりしています。感謝祭翌日のブラックフライデーのオンライン支出額は過去最高を記録したようですが、節約のため大幅値引きを待っていた消費者が多いことの裏返しのような気もします。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
サイバーマンデー
アドビによれば、米感謝祭明けの「サイバーマンデー」で、米国の消費者は最大124億ドル(約1兆8500億円)を支出する見通しだ。「ブラックフライデー」での支出が予想を上回ったほか、後払い決済の「バイ・ナウ・ペイ・レイター(BNPL)」の利用が好調なことから、アドビはサイバーマンデーの支出額見通しを当初の予測(120億ドル)から引き上げた。BNPLを含めた柔軟な決済方法もインフレに苦しむ消費者にとっては支出を拡大する一助となっている。
2日間延長
イスラエルとイスラム組織ハマスは戦闘休止を2日間延長することで合意した。さらに多くの人質を解放するようハマスに求める交渉が進展し、30日朝まで戦闘が休止されることになった。戦闘休止は当初4日間の予定で、28日午前に終了することになっていた。延長期間中もこれまでと同様、ハマスが人質1人を解放するのにつき、イスラエルは収監しているパレスチナ人3人を釈放するという交換割合が続くと見込まれる。
鈍化は緩慢
米金融当局がインフレ指標として重視する個人消費支出(PCE)価格指数のうち、変動の大きいエネルギーと食料品を除くコア指数は鈍化のペースが緩慢と見込まれ、当局は金利をより高くより長く据え置くことになりそうだ。ブルームバーグがエコノミスト73人を対象に今月17-22日に実施した最新調査でこのような見通しが示された。それによれば、2024年末時点のPCEコア指数上昇率予想は前年比2.5%と、前月調査の2.4%から上方修正された。
EUが警告
ロボット掃除機「ルンバ」を製造する米アイロボットをアマゾン・ドット・コムが14億ドル(約2080億円)で買収する取引は、欧州連合(EU)当局が指摘した競争上の懸念を解消しない限り破談に終わる恐れがある。欧州委員会はアマゾンの買収提案がロボット掃除機の製造・供給市場での競争を損ねかねないと警告し、いわゆる異議告知書を送付した。これを受け、アイロボット株は一時25%急落。異議告知書で欧州委は、懸念への対処を両社に要求している。
減産に協力要請
石油輸出国機構(OPEC)と非加盟産油国で構成する「OPECプラス」に対して、サウジアラビアが生産枠の引き下げに応じるよう要請しているが、一部メンバーの抵抗に遭っている。部外秘の情報だとして匿名を条件に関係者が明らかにした。サウジは7月以降、価格下支えに向けて日量100万バレルの自主減産を行っている。OPECプラスは協議が難航する中、会合日程を当初の予定から4日遅れとなる11月30日に延期した。背景には、アンゴラとナイジェリアが2024年の生産枠引き下げに反対していることがある。
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