石田耕一郎

 香港の民主活動家、周庭(アグネス・チョウ)氏(27)が3日、写真投稿アプリ「インスタグラム」で、今年9月に留学を理由にカナダに出国していたことを明らかにした。香港当局から12月末に一時帰郷し、出頭するよう求められたが、安全面を考慮してカナダに残ることを決めたという。

 周氏は投稿で「おそらく一生、香港に戻ることはない。ようやく逮捕に恐れる必要なく、言いたいことを語り、やりたいことを実行できる」と記した。

 周氏は2021年6月、未許可デモを組織するなどした罪での刑期を終え、釈放された。その当日、インスタグラムに黒一色の図柄を投稿した後、沈黙を続けていた。反中国的な言動を禁じた香港国家安全維持法国安法)による摘発を懸念していたとみられていた。この間、3カ月ごとに当局への出頭を求められ、精神的に追い詰められていたという。

■カナダ行きの条件は中国本土

この記事は有料記事です。残り754文字有料会員になると続きをお読みいただけます。