▽米大統領、イスラエルは「支持失い始めている」 強硬路線転換訴え<ロイター日本語版>2023年12月13日午前 7:43 GMT+9
[ワシントン 12日 ロイター] – バイデン米大統領は12日、イスラエルがパレスチナ自治区ガザへの「無差別」の爆撃によって支持を失いつつあると述べ、ネタニヤフ首相は強硬路線の政権を変える必要があるとの認識を示した。
献金者の会合で述べたもので、ガザでの戦闘を巡るネタニヤフ氏の対応についてこれまでで最も批判的な発言となった。会合にはユダヤ人を含む約100人が出席した。
バイデン氏はイスラエル軍によるガザへの無差別攻撃で多くの民間人が死亡していることを受け、イスラエルが国際社会の「支持を失い始めている」と語った。
また、ネタニヤフ氏が私的な会話の中で「(米国は)ドイツをじゅうたん爆撃した。原爆を投下し、多数の市民が死亡した」と述べたことを示唆。バイデン氏は「だからこそ第2次世界大戦後、同じことが二度と起きないようさまざまな機関が設置された。(2001年)9月11日(の同時多発攻撃後)のわれわれと同じ失敗をするな」と応じたという。
バイデン氏はさらに、イスラエルの極右政治家、ベングビール国家治安相に特に言及し、イスラエル現政権は「史上最も保守的な政府だ」と指摘。「ネタニヤフ首相はこの政府を変えなければならない」と述べた。
その上で、イスラエルは将来的なパレスチナ国家樹立を否定することはできないと強調。「この地域をまとめ始める機会があり、それはまだ望まれている。ネタニヤフ氏が何らかの動きをしなければならないと確実に理解するようにしなければならない。パレスチナ国家樹立に『ノー』と言うことはできない」と述べた。
バイデン氏はこれまでイスラム組織ハマスに対するイスラエルの軍事作戦に強い支持を表明してきたが、ガザ地区に対する空爆で民間人の犠牲者が増える中、米国で懸念が高まっているとが改めて示された。
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