▽首相、安倍派還流時期は「未確認」 武田良太元総務相は二階元幹事長の関与否定<産経ニュース>2024/2/29 22:46

衆院政治倫理審査会を終えた武田良太元総務相=29日午後、国会内(春名中撮影)
衆院政治倫理審査会を終えた武田良太元総務相=29日午後、国会内(春名中撮影)
衆院政治倫理審査会で、立憲民主党の野田佳彦元首相(右)の質問を聞く岸田文雄首相=29日午後2時41分、国会内(代表撮影)
衆院政治倫理審査会で、立憲民主党の野田佳彦元首相(右)の質問を聞く岸田文雄首相=29日午後2時41分、国会内(代表撮影)

自民党派閥の政治資金パーティー収入不記載事件を扱う衆院政治倫理審査会が29日開かれ、岸田文雄首相(自民総裁)が出席した。現職首相の出席は初めてで、首相は「政治不信を引き起こしていることに総裁として心からおわびを申し上げる」と謝罪した。一方、衆院予算委員会の小野寺五典委員長(自民)は29日の理事会で、令和6年度予算案を3月1日に採決すると職権で決めた。

首相は政倫審で、不記載が発覚した自民議員の処分について「説明責任の果たし方などを踏まえながら判断する」と説明。会計責任者だけでなく国会議員も責任を負う「連座制」の導入と今国会中の政治資金規正法改正にも意欲を示した。

安倍派(清和政策研究会)が資金還流を開始・復活させたことに関し、「残念ながら、はっきりした経緯や日時などは確認できていない」と述べた。また、首相自身の政治資金パーティーはやめるべきだと立憲民主党の野田佳彦元首相から迫られ、在任中は開催しないと明言した。

この日は二階派(志帥会)事務総長の武田良太元総務相も政倫審に臨んだ。派閥の収支報告書の虚偽記載に関し、自身と二階派の二階俊博会長は「関与していない」と主張した。

3月1日には安倍派で要職を務めた西村康稔前経済産業相、松野博一前官房長官、塩谷立元文部科学相、高木毅前国対委員長を対象に政倫審が開かれる。

一方、与党は6年度予算案について、3月1日中に衆院本会議で可決させ、衆院を通過させる方針。予算案は憲法の規定で参院送付後30日で自然成立するため、1日に送付されれば5年度内の成立が確実となる。