- 年内利下げない可能性をカシュカリ氏示唆、米失業保険申請は増加
- 利下げ時期ほぼ到来とECB、債券市場に飛び込め、ゴールドマン
ニューヨークのマンハッタンでは超高層ビルの再開発など建設活動があちこちで行われ、大型トラックやショベルカーが都心部を行き交うのも日常風景となっている印象があります。同州の建設業雇用者数は2020年に大きく落ち込んで以降に急回復。新型コロナ禍前の水準には戻っていないものの、おおむね安定した推移が続いているもようです。全米ベースでも、建設業の雇用は過去約1年にわたって着実に増えており、全体の雇用拡大に寄与しています。5日に発表される3月の米非農業部門雇用者数は21万5000人増の予想。4カ月連続での伸び20万人超が見込まれています。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
年内利下げなしも
米ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は、インフレ鈍化の進展が滞る場合、年内の利下げは必要なくなる可能性があると指摘。特に、経済が堅調を維持する場合はなおさらだとの考えを示した。「私は3月時点では、インフレが当局の2%目標に向かって下がり続ける場合、年内に2回の利下げがあると予想していた」と発言。「インフレの横ばい推移が続くようであれば、そうした利下げを実施する必要があるのかどうか疑問が生じるだろう」と述べた。
1月以来の高水準
先週の米新規失業保険申請件数は前週から増加し、1月以来の高水準となった。ここ数カ月、労働市場は底堅く推移しているものの、レイオフは増加傾向にある。変動のより少ない失業保険申請の4週移動平均は若干増加し、2月以来の高水準。継続受給者数(3月23日終了週)は減少した。再就職あっせん会社チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマスのデータによると、企業による人員削減の発表は1年ぶり高水準となっており、向こう数週間に失業の増加が示される可能性がある。
利下げ時期ほぼ到来
欧州中央銀行(ECB)政策委員会は先月、利下げの時期がほぼ到来したと結論付けるに十分な説得力のある証拠がそろったと考えていたことが、3月会合の議事要旨から明らかになった。それによると、最新予測と判断の指針となる3つの基準の進捗(しんちょく)状況、リスクが消えていないことを挙げ、「今後発表されるデータと表れる証拠を待つのが賢明ではあるが、利下げを検討する根拠は強まっている」と結論付けた。最初の利下げ時期が「より明確に見えてきた」としている。
債券市場に飛び込め
米KKRは、2024年は「信用配分の黄金期」の到来を告げていると指摘。様子見姿勢を続ける投資家は、完璧なエントリーポイントを見つけることに執着するのをやめ、債券市場に飛び込むべきだとの見解を示した。クレジット・マーケッツ共同責任者のクリストファー・シェルドン氏は「利下げの時期と規模を予測するのは不可能だ」と指摘。「景気は減速しており、デフォルトは増加するものの急増はせず、分散が増えて信用選別の機会が生まれるとの見方をわれわれは維持している」とリポートに記した。
幹部報酬計画に反対票
米ゴールドマン・サックス・グループの幹部報酬計画に反対票を投じるよう、議決権行使助言会社のグラス・ルイスが株主に呼び掛けている。ゴールドマンは昨年通期で減益だったが、最高幹部の報酬は大幅に引き上げた。グラス・ルイスは、ゴールドマンの「報酬と業績に著しいずれ」があると指摘。ゴールドマンは今月24日に年次株主総会を開き、幹部報酬について株主の承認を求める。
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