• ガザの一部から軍撤退とイスラエル、米財務長官が中国首脳と会談
  • AIで新興国市場に注目、原油100ドルの可能性、キリンHD社長
Workers install electrical wiring in a home under construction in Kyle, Texas, US
Workers install electrical wiring in a home under construction in Kyle, Texas, US Photographer: Bloomberg/Bloomberg

3月の米雇用統計では、非農業部門雇用者数の伸びが市場予想を大きく上回りました。押し上げに寄与した一つが建設業界です。3万9000人増は2022年5月以来の大きさ。その約42%は住宅以外の分野でした。業界団体エコノミストは「供給網の改善やデータセンター需要の拡大など、経済の構造変化が背景にある」としています。業界情報を提供するドッジ・コンストラクション・ネットワークによると、規模1億ドル(約152億円)以上のプロジェクト14件が現在、計画段階にあるとのことで、こうした傾向は続くかもしれません。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

「勝利まであと一歩」

イスラエル軍はパレスチナ自治区ガザ南部ハンユニスでの任務が終了し、当地から一部の部隊を撤退させていると発表した。イスラム組織ハマスとの戦闘が始まって6カ月。ネタニヤフ首相は、ガザでのハマスとの戦闘における「勝利まであと一歩」だと発言。ガザで拘束されている「人質の帰還なしに停戦することはない」とも表明した。これより前にイスラエルのガラント国防相は、イランを巡って起こり得るいかなるシナリオにも対応する準備をイスラエル軍が完了したと述べた。

「より安定した状態」に

イエレン米財務長官は、訪問先の北京で中国の李強首相と会談し、米中の二国間関係の基盤は過去1年で「より安定した状態」になったと評価した。一方、それは意見の相違を無視したり、厳しい対話を避けたりすることを意味しないと述べた。イエレン氏はそれより前には何立峰副首相と会談。米国や他の諸国が問題視する中国の過剰生産能力に対処するため、公式協議を開始することで合意した。国営の新華社通信は、米国が市場志向でグローバルな観点から生産能力の問題を客観的に評価することを中国は望むとの李首相の発言を伝えた。

次の勝ち組探し

世界有数の資産運用会社は、米半導体大手エヌビディアに続く人工知能(AI)の勝ち組を探しており、より良いバリューとより多くの選択肢を求めて新興国市場に注目している。新興国市場のAI関連銘柄は大きく上昇してきているものの、バリューは米国の同業他社よりもはるかに良い。予想株価収益率(PER)はエヌビディアが35倍だが、アジアの主要AI関連企業は通常12-19倍。アナリストらは、新興国市場のテクノロジー企業の利益が全体として61%増加すると予想。一方で、米国のテクノロジー企業の利益については20%増を見込んでいる。

100ドルの可能性高まる

原油相場が1バレル=100ドルに達する可能性が高まっている。世界的な供給ショックが背景だ。メキシコは最近、原油輸出を大幅に削減。制裁によりロシア産原油が既に影響を受けているほか、イエメンの親イラン武装組織フーシ派が紅海でタンカー攻撃を続け、原油の輸送に遅れが生じている。こうした中でも、石油輸出国機構(OPEC)と非加盟産油国で構成するOPECプラスは減産方針を堅持する。コンサルティング会社ラピダン・エナジー・グループの創業者ボブ・マクナリー氏は「原油価格100ドルは完全に現実的なものだと考えている。真の地政学的リスクをあと少し織り込めば、そうなる」と述べた。

ヘルスサイエンス事業

キリンホールディングスの南方健志社長は、近年注力するサプリメントなどのヘルスサイエンス事業について、将来的には売上高全体の2割程度まで拡大させる考えを改めて示した。インタビューで同氏は、前期(2023年12月期)に1034億円だった同事業の売上高を30年以降には5000億円規模に拡大する考えを表明。酒類・飲料事業と医薬事業に次ぐ第3の柱に育て、「全体のキリングループの売り上げの2割ぐらいは目指したい」と述べた。現在は約5%にとどまる。

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