米中西部ミシガン州の高校で2021年、当時15歳の少年が銃を乱射して生徒4人を死亡させた事件で、同州の裁判所は9日、過失致死罪で少年の両親に禁錮10~15年の判決を下した。米メディアが報じた。裁判所の陪審は2月、母親のジェニファー・クランブリー被告(46)、3月に父親のジェームズ被告(47)にそれぞれ有罪評決を言い渡していた。子どもが起こした銃乱射事件で、親が過失致死罪の責任を問われたのは今回が初めて。
事件は21年11月30日に起きた。少年はバックパックに入れて持ち込んだ9ミリ拳銃を発射し、14~17歳の生徒4人が死亡、教師1人を含む7人が負傷した。検察当局は21年12月、両被告を過失致死罪で訴追。少年は昨年12月、殺人罪などで終身刑が言い渡された。Advertisement
検察側は公判で、両被告は少年が容易に銃を手にしないようにするための適切な安全管理策を講じなかったと指摘。少年の精神状態が不安定だったにも関わらず、これを無視したなどとして「両親が行動を取っていれば、大惨事を防ぐことができた」と述べ、禁錮10年以上を求刑していた。弁護側は、両被告が後悔の念を示しているなどとして、禁錮5年未満を主張していた。【ニューヨーク中村聡也】