▽ガザ南部の大規模侵攻、ハマス壊滅できず 人質交渉も不利に=米高官<ロイター日本語版>2024年5月10日午前 5:23 GMT+9
[ワシントン 9日 ロイター] – バイデン米大統領は、イスラエル軍がパレスチナ自治区ガザ南部ラファで大規模な侵攻に踏み切っても、「イスラム組織ハマス壊滅という目標の達成にはつながらなない」と考えている。ホワイトハウス国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官が9日明らかにした。
さらに「米国が何らかの形でイスラエルに背を向ける、もしくはイスラエルによるハマス打倒を支援する意思がないといった主張は事実に反する」とも強調した。
イスラエル高官によると、人質解放や休戦に向けカイロで行われていた交渉は9日、双方の溝を埋めることができず終了した。イスラエル側はラファでの作戦を予定通り継続する計画という。
カービー氏は、イスラエル軍がラファで大規模な地上作戦に踏み切らないことを望んでいるとした上で、地上作戦の代替案を巡り米・イスラエル間の協議が進行中と明らかにした。
米国務省のミラー報道官も、ラファにおける大規模な軍事作戦が実施されれば、人質解放に向けたハマスとの交渉でイスラエルの立場は不利になるという米国の見解を明らかにした。さらに、合意文書の最終決定に向けて作業が進行しているものの、「信じられないほど困難」という認識を示した。
▽イスラエル首相、強硬姿勢崩さず 休戦交渉不調に終わる<ロイター日本語版>2024年5月10日午前 7:31 GMT+9
By Nidal Al-Mughrabi、 Mohammad Salem、 Jarrett Renshaw
[カイロ/ラファ/ワシントン 9日 ロイター] – パレスチナ地区ガザでのイスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘休止と人質解放に向け、仲介国エジプトの首都カイロで7日から開かれていた間接交渉は合意に至らず、9日に終了した。関係筋が明らかにした。
ハマス代表団は仲介者が提示した停戦案を再確認し、カイロを離れたという。提案には、パレスチナ自治区ガザのイスラエル人の人質解放と、イスラエルが拘束している多数のパレスチナ人の解放が含まれている。
ガザ最南部ラファへの侵攻を計画するイスラエルのネタニヤフ首相は、本格侵攻すれば武器支援をやめると米国が強い警告を発する中、あらゆる手段で戦うと表明し、強硬姿勢を堅持している。
イスラエル軍のハガリ報道官は、作戦に必要な武器弾薬はあると強調した。
関連情報
▽イスラエル、戦争の目的達成に必要なことは何でも実施=国防相<ロイター日本語版>2024年5月10日午前 12:08 GMT+9
▽フーシ派指導者、イスラエル物資輸送に関わる全船舶を標的と警告<ロイター日本語版>2024年5月10日午前 12:07 GMT+9