任期満了に伴う東京都知事選(6月20日告示、7月7日投開票)を巡り、広島県安芸高田市の石丸伸二市長(41)は16日、自身のSNSを通じて都知事選へ出馬する意向を明らかにした。石丸氏は、同市議会議員との厳しいやりとりなどが動画投稿サイト「ユーチューブ」の市公式チャンネルで公開され、大きな注目を集めていた。市長在任中はSNSを積極的に活用して情報を発信しており、都知事選でも「台風の目」になるか注目される。
石丸氏は16日、自身のX(旧ツイッター)のアカウントを更新。「東京都知事選に出ることにしました。東京を変えて、日本を変えてみたいと思います。一極集中から多極分散へ。これしか東京と地方が発展する道はないと考えています」と投稿し、都政への強い意欲をにじませた。石丸氏は今月10日の記者会見で、任期満了に伴う7月の市長選には出馬しない意向を表明。都知事選への立候補を問われ「前向きに検討する」と語っていた。
元銀行員だった石丸氏が一躍注目を集めることになったのが、昨年7月に行われた定例会見。同6月議会最終日の様子を報じた地元紙の記事を批判したユーチューブの動画は、前・後編あわせて500万回以上も再生された。安芸高田市の公式チャンネルの登録者数は約26万人で、自治体では異例ともいえる数字だ。
次の都知事選を巡り、現職の小池百合子氏(71)は対応を明らかにしていていないが、3選を目指すことが有力視されている。自民党は、派閥の政治資金パーティー不記載事件や4月の衆院3補欠選挙での結果も踏まえ、独自候補の擁立を見送る方向で調整に入っている。