• JPモルガン金利収入、イラン大統領、ICCが逮捕状請求
  • ウォール街弱気派の転換、凍結ロシア資産の活用方法
JPMorgan Chase Locations Ahead Of Earnings Figures
Photographer: Michael Nagle/Bloomberg

JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)はこれまで、引退の時期を問われるたびに5年後だと冗談のように答えてきました。しかし、この日は「もう5年先ではない」と回答、CEO後継計画は「順調に進んでいる」と話しています。米最大手行のトップ人事への注目がにわかに高まるかもしれません。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

高金利の恩恵

JPモルガンは通期で見込む純金利収入を910億ドル(約14兆1700億円)とし、先月の1-3月(第1四半期)決算発表時に明らかにした約900億ドルの予想を上方修正した。根強いインフレが続き、米金融当局が利下げを見送る中で、顧客が借り入れを控え資金を利回りの高い投資対象に移す動きが見られ始めている。これが純金利収入を圧迫しつつある。1-3月(第1四半期)の純金利収入は7四半期連続の過去最高更新とはならなかった。

イラン大統領代行

イランは事実上のナンバー2だったライシ大統領が急死し、後継が最終的に誰になるのか世界の注目を集めそうだ。大統領代行は当面、2021年から第1副大統領を務めてきたモフベル氏が担う。問題は大統領の代理で終わるのか、より大きな役割を確保するようになるのかだ。モフベル氏(68)は、あらゆる重要な決定事項に責任を持つ最高指導者のハメネイ師に近いとみられている。7月までの実施が義務づけられるであろう大統領選の候補には、正式な大統領への就任を目指して恐らくモフベル氏が名を連ねることになるだろう。

逮捕状請求

国際刑事裁判所(ICC)のカーン主任検察官は20日、戦争犯罪容疑でイスラエルのネタニヤフ首相とイスラム組織ハマスのガザ地区指導者ヤヒヤ・シンワル氏の逮捕状を請求すると発表した。ハマスによる昨年10月7日のイスラエル攻撃、ならびにイスラエルによるガザでの報復攻撃に関連していると説明。ICCの予審裁判部が請求を受け入れるか否かを検討する。バイデン米大統領は「言語道断」であり、「イスラエルとハマスの間に同等なものは一切ない」と述べた。ホワイトハウスが声明を発表した。

弱気派の転換

ウォール街で最も著名な弱気論者の1人、米モルガン・スタンレーのマイク・ウィルソン氏による米国株見通しがプラスに転じた。ウィルソン氏は2025年6月までにS&P500種株価指数は今の水準から2%上昇すると見込む。従来予想していた12月までの15%下落から大きな転換となった。同氏のS&P500種の予想値は5400と、従来の4500から引き上げられただけでなく、最高値の更新が見込まれている。19日のリポートでは、「米国での良好な1株当たり利益の伸びに加えて、緩やかなマルチプルの圧縮」が予想されている。

ロシア資産の活用

イエレン米財務長官は欧州連合(EU)諸国に対し、凍結されたロシア資産およそ2800億ドル(約43兆7100億円)相当の価値を解き放ち、ウクライナに持続的な金融支援を提供できる方法を見いだすため、米国とともに行動するよう促した。その方法としては、資産の差し押さえや証券化、融資担保としての利用などがある。欧州諸国は法的リスクなどを懸念し、懐疑的な反応を示している。凍結された資産の大半は欧州にある。このトピックは今週の主要7カ国(G7)財務相会議の主要な焦点となる。

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