Alexey Anishchuk

  • 政策金利を0.25ポイント引き下げ、3.75%に-市場の予想通り
  • 今年と来年のインフレ予測引き上げ、金利の道筋を約束しないと表明

欧州中央銀行(ECB)は6日、中銀預金金利を3.75%に引き下げると発表した。数カ月前から予告していた通り金融緩和を開始したが、その後の追加利下げの可能性には触れなかった。

  ECBは政策金利を9カ月にわたり4%で維持してきたが、インフレ見通しが「著しく」改善したと判断。利下げは市場で予想されていた通りだった。

  声明では「政策委員会は引き続き、データに依存し、会合ごとに適切な景気抑制の水準と期間を決定するアプローチを取る」と説明。「特定の金利の道筋をあらかじめ約束はしない」と表明した。

  ECBは今年と来年のインフレ予測を引き上げた。政策と同時に発表された四半期ごとの見通しによると、2025年のインフレ率を平均2.2%と予想。今年の成長率見通しは従来の0.6%から0.9%に引き上げた。

  ECBは米連邦準備制度理事会(FRB)やイングランド銀行(英中銀)に先駆けて金融緩和に踏み切った。

原題:ECB Delivers Landmark Rate Cut With No Signals on Next Steps (2)(抜粋)

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