Charles Ayitey、Jarrell Dillard
- 申請件数は前週比1万3000件増の24万2000件、市場予想22万5000件
- 4週移動平均は22万7000件、昨年9月以来の高水準
先週の米新規失業保険申請件数は、およそ9カ月ぶりの高水準となった。カリフォルニア州での大幅増加が影響した。この時期は祝日や学校の年度終了で申請件数が大きく変動し得る。
キーポイント |
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・6月8日終了週の新規失業保険申請件数は前週比1万3000件増加し、24万2000件 ・ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の全てを上回った ・予想中央値は22万5000件 ・前週は22万9000件 ・失業保険の継続受給者数は6月1日終了週に前週比3万人増の182万人 |
新規失業保険申請件数は季節調整前ベースで3万8530件増の23万4707件。カリフォルニア州以外では、ペンシルベニアとミネソタで大きく増えた。
サンタンデールUSキャピタル・マーケッツの米国担当チーフエコノミスト、スティーブン・スタンリー氏は、一部の州で「理解に苦しむほど大きな」増加が見られたとして、学年末や季節的変動に関連している可能性があるとリポートで指摘。
「今回の統計については、シグナルというよりノイズに近いものと見なす。レイオフが実際に増える可能性について、少なくともあと数週間心配するつもりはない」と記した。
より変動の少ない失業保険申請の4週移動平均は22万7000件と、昨年9月以来の高水準となった。
カリフォルニア州では、ファストフード業界労働者の最低賃金を時給20ドルとする法律が4月に施行された。
ブルームバーグ・エコノミクスのエコノミスト、イライザ・ウィンガー氏は「季節調整前ベースの申請件数はカリフォルニア州で1万300人ほど増え、全米で最大の伸びを示した」とし、「ファストフード業界労働者の最低賃金引き上げにより、同州で3万-9万件の職が失われるとわれわれは試算している」と述べた。
週次データは祝日前後に変動が大きくなる傾向がある。継続受給者数の調査期間だった6月1日終了週にはメモリアルデーの祝日が含まれていた。
統計の詳細は表をご覧ください。
原題:US Jobless Claims Rise to Highest in 9 Months, Led by California(抜粋)