[ワシントン 13日 ロイター] – 米労働省が13日発表した5月の卸売物価指数(PPI、最終需要向け財・サービス)は前月比(季節調整済み)0.2%下落と、市場予想(0.1%上昇)に反し下げに転じた。下落幅は昨年10月以降で最大。エネルギーコストが下落した。
4月は前回発表から変わらずの0.5%上昇だった。
5月の前年同月比は2.2%上昇。4月は2.3%上昇だった。
財の価格が0.8%下落した。ガソリン価格が7.1%下落と全体の約60%を占めた。財の価格は4月に0.4%上昇していた。食品価格は0.1%下落。卵の価格下落が響いた。
変動が大きい食品とエネルギーを除いた財のコア指数は0.3%上昇。4月は0.2%上昇だった。
サービスの価格は横ばい。4月は0.6%上昇だった。
食品とエネルギー、貿易サービス部門を除いたコアPPIは前月比変わらず。4月は0.5%上昇していた。前年比では3.2%上昇と、4月の伸びに並んだ。
12日に発表された5月の米消費者物価指数(CPI)は、前年比3.3%上昇と、伸びは市場予想の3.4%を下回った。前月比は予想の0.1%上昇に反し、変わらずだった。 もっと見る
PPIとCPIに基づくと、米連邦準備理事会(FRB)が重視するコア個人消費支出(PCE)は5月に前月比0.1%上昇、前年比2.6%上昇と、伸びがともに鈍化する見通し。
オックスフォード・エコノミクスのチーフ米国エコノミスト、バーナード・ヤロス氏は「FRBが9月から年内に2回利下げを実施するというわれわれの見方を裏付けている」と述べた。