Erik Wasson、David Westin

  • トランプ氏の関税案は過激、選択的に使うべきだ-サマーズ氏
  • 関税は経済的、および政治的な利益もたらすとトランプ氏主張
Lawrence Summers and Donald Trump Bloomberg
Lawrence Summers and Donald Trump Bloomberg Bloomberg

サマーズ元米財務長官とトランプ前米大統領は今週、全ての輸入品に10%の関税を課すというトランプ氏の提案について、対立する見解をぶつけ合った。

  サマーズ氏は21日、ブルームバーグテレビジョンに出演し、こうした関税は米国に経済的および地政学的な利益をもたらすとするトランプ氏の主張に反論。「トランプ氏の考えを裏付ける証拠は見当たらない」とし、「それが権力と威嚇の道具であるならば、同氏が提案したよりもずっと選択的に使われるべきだろう」と述べた。

  その上で、「攻撃を仕掛け、それに他が応じる場合、全体がスパイラルに陥りかねない」と付け加えた。今回の発言は両氏の間で交わされた最新のやりとりだ。

  サマーズ氏は先週、トランプ氏の関税計画について、「スタグフレーションを生み出す処方箋だ」と指摘。トランプ氏は20日、これに対してポッドキャスト「オールイン」で、関税の利点を称賛した。

サマーズ氏、トランプ氏の政策案を批判-「スタグフレーション生む」

  「私はラリー・サマーズをとても尊敬している。彼は多くのことに関して正しい」とトランプ氏は発言。「私はたまたま関税の大信奉者だ。関税は2つのことを与えてくれると思うからだ。関税は経済的な利益をもたらすが、ある国が制御不能になれば、政治的なゲームにもなる」と述べ、「関税はとてつもない力を与えてくれる」と続けた。

  トランプ氏はまた、この政策はドルを世界の主要な基軸通貨として維持するために極めて重要だとし、ドルとのペッグを放棄した国々を関税で罰する意向を示唆した。

  サマーズ氏は、輸入品のダンピングに対抗するような選択的関税は理にかなうとしつつ、長期間にわたる全面的な関税は過激だと語った。同氏はハーバード大学教授でブルームバーグテレビジョンに定期的に出演する。

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原題:Summers, Trump Swap Arguments on Proposal for Widespread Tariffs(抜粋)