自民党政治刷新本部に臨む菅義偉前首相(左)と岸田文雄首相ら=1月23日午後、永田町の党本部(春名中撮影)
自民党政治刷新本部に臨む菅義偉前首相(左)と岸田文雄首相ら=1月23日午後、永田町の党本部(春名中撮影)

菅義偉前首相は23日公開のインターネット番組で、自民党派閥のパーティー収入不記載事件による国民の政治不信は責任を取っていない岸田文雄首相に一因があるとの考えを示した。「このままでは政権交代してしまうとの危機感を持つ人は増えている」と述べ、9月の総裁選では新たなリーダーが出てくるべきだとの認識も表明した。事実上の退陣要求と受け取れる発言だ。

菅氏は不記載事件に関し「首相自身が責任に触れず今日まで来ている。不信感を持っている国民は多い」と言及。総裁選で新たなリーダーが出てくるべきではないかと問われ「そう思う。党の刷新の考え方などを理解してもらえる最高の機会だ。きちんと対応していくことが一つのチャンスだ」と語った。

▽菅前首相 政治とカネで岸田首相の対応批判 総裁選で刷新感重要<NHK>2024年6月23日 21時12分 

自民党の菅前総理大臣は、政治とカネをめぐる問題への岸田総理大臣の一連の対応を批判したうえで、ことし秋までに行われる総裁選挙で、党勢回復に向けて刷新感を示すことが重要だという考えを示しました。

自民党の菅前総理大臣は23日夜、「文藝春秋 電子版」のオンライン番組に出演し、政治とカネの問題を受けた党の現状について、「非常に厳しい状況にあると多くの議員が認識している。このままでは政権交代してしまうと危機感を持っている人が、どんどん増えている」と指摘しました。

そして、「政治資金規正法の改正で、自民党は何が何でも先に案を示すべきだったが、野党のあとになったのは、どう考えてもおかしい。また、岸田総理大臣自身が責任を取っておらず、不信感を持つ国民は多い」と述べ、今回の問題をめぐる岸田総理大臣の一連の対応を批判しました。

そのうえで、秋までに行われる自民党の総裁選挙について、「『自民党が変わった、もう一回自民党に期待したい』という雰囲気作りが大事だ。国民に刷新感を持ってもらえるかということが大きな節目になる」と述べました。