Ania Nussbaum、Samy Adghirni、William Horobin
- マクロン氏政党は得票率22％前後で３位、左派連合が２位に
- ７日に決選投票、左派とマクロン氏政党は極右阻止で候補者撤退も
６月30日投開票されたフランス国民議会（下院）選挙の第１回投票で、マリーヌ・ルペン氏が事実上率いる極右政党「国民連合（ＲＮ）」が最多の票を得たもようだ。マクロン大統領の政党は第３位にとどまる見通し。４社の出口調査の結果が示した。マクロン氏にとっては大きな打撃で、近代フランスで初めて極右政党が内閣を支配する様相が濃くなった。
４社の暫定見通しによると、ＲＮの得票率は33－34.2％となる見込み。左派連合は28.5－29.6％、マクロン氏の中道連合は20.3－22.4％になりそうだという。
決選投票では577の選挙区のうち、290－320が上位３候補による三つどもえの争いになる見通しだと、エラベの調査が示した。
マクロン大統領は辞任する計画はないと明言しており、大統領の地位が危うくなるわけでもない。だが、この日の結果はマクロン氏がＲＮとともに統治していかなければならない可能性が高いことを示唆する。ＲＮは移民や年金改革、欧州連合（ＥＵ）強化などマクロン氏の優先政策のほとんどに反対している。
ルペン氏は30日夜、仏北部の自らの選挙区で支持者を前に、ＲＮは「マクロン氏の連合を実質的に一掃した」と主張。「決選投票が決定的になる」とし、「フランスが必要とする改革を主導するには、過半数が必要だ」続けた。
焦点は今や、ＲＮが７月７日の決選投票で絶対過半数を確保できるかどうかに移りそうだ。過半数が得られれば、法案を容易に通すことができ、内閣不信任投票も乗り切れるが、そうでなければ少数内閣となり、権力は大きく抑制される。
シドニー時間１日早朝の取引で、ユーロはドルに対し一時0.2％高の1.0739ドルと小幅に上昇している。
左派連合はルペン氏を阻止するため候補者を撤退させると表明。同様にマクロン氏の再生（ＲＥ）も、極右打倒のため「共和国の価値観」尊重する他党候補を支持し、第３位で決選投票に残った自党の候補を撤退させる意向を示した。
【MLIV】ルペン氏阻止と左派連合が表明、ユーロは小幅高で取引開始
マクロン氏は出口調査の発表を受けて声明で、「決選投票に向けた幅広い、明確な民主主義と共和国の連合」を呼びかけた。
| 得票率見通し | 獲得議席数見通し | |
|---|---|---|
| 国民連合（ＲＮ） | 33%-34.2% | 230-310 |
| 左派連合 | 28.5%-29.6% | 115-200 |
| マクロン氏の中道連合 | 20.3%-22.4% | 60-120 |
原題：Le Pen’s Far-Right Party Set to Come First in French Vote (2)、Le Pen’s Far Right Wins French First Round and Targets Majority（抜粋）
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