▽ハンガリー首相、プーチン氏とウクライナ巡り協議 EU首脳反発<ロイター日本語版>2024年7月6日午前 5:08 GMT+9
By Vladimir Soldatkin, Anita Komuves
[モスクワ/ブダペスト 5日 ロイター] – ロシアを訪問中のハンガリーのオルバン首相は5日、プーチン大統領とウクライナ和平の可能性について協議した。ハンガリーは今月から輪番制の欧州連合(EU)議長国を務めており、一部EU首脳はロシアに対する宥和的な態度を非難している。 もっと見る
オルバン氏はプーチン氏とモスクワのクレムリン(大統領府)で会談。EU加盟国の首脳がモスクワでプーチン氏と会談するのは、ロシアによるウクライナ全面侵攻開始から2カ月後の2022年4月以降で初めてとなる。ウクライナによると、オルバン氏のモスクワ訪問についてウクライナに事前の相談はなかった。
プーチン氏は記者団に対し、会談は有益だったと述べると同時に、ウクライナ側に戦争を終結させる意向がないと非難。終結に向けた自身の提案こそが前進への道だとし、「これらの措置を実施すれば敵対行為を停止し、交渉を開始できる」と語った。
オルバン氏は会談後に記者団に対し、ハンガリーはEU議長国として平和使節」の任務を担っているとの考えを改めて示し、ロシア・ウクライナ戦争で経済発展が阻害され、競争力の低下にもつながっていると言及。「プーチン大統領に欧州には平和が必要だと伝えた」と述べた。
その上で、ロシアとウクライナの考えに依然として大き隔たりがあり、戦争終結には多くの措置が必要になるとしながらも、自身の今回のモスクワ訪問は対話に向けた第一歩になると語った。
EUの外相に当たる外交安全保障上級代表に内定しているエストニアのカラス首相は、オルバン首相はEU議長国の立場を利用して混乱を招いていると非難。「EUは団結している。明確にウクライナを支持し、ロシアの侵略に反対している」と述べた。
ウクライナ外務省は、ウクライナが関与しないウクライナを巡る合意はあり得ないという原則は揺るぎないとし、全ての国にこれを厳格に順守するよう呼びかけるとした。
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