- 仏下院選で左派が予想外の勝利へ、バイデン米大統領は強気発言
- パウエル議長証言へ、高利回りより財政重視、半導体などで協力
フランス国民議会選挙の第2回投票で、左派連合が第1党となる見通しとなりました。左派連合「新人民戦線」は大幅な支出拡大を公約しており、同国の公的財政状況を懸念する投資家にとって警戒すべき要因になるとみられているようです。左派勝利の見通しを受け、シドニーで始まった8日の外国為替市場でユーロは対ドルで下落しています。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
左派が予想外の勝利
7日投開票されたフランスの国民議会(下院、定数577)で、左派連合が第1党となる見通しとなった。過半数を確保して次期政府の組閣を狙っていた極右政党・国民連合(RN)を実質的に率いるルペン氏は予想外の打撃を被った。出口調査によれば、左派連合「新人民戦線」は170-215議席を得る見通し。過半数に必要な289議席には大きく届かない。RNは110-158議席で第3党にとどまる見込み。マクロン大統領の中道連合は150-182議席でRNを上回りそうな情勢。
米国の将来に楽観的
バイデン米大統領は7日、ペンシルベニア州を訪問。フィラデルフィアの黒人教会を訪れた同氏は冗談交じりに、「全身全霊を傾けて言うが、自分が40歳には見えないことは分かっている」とした上で、「冗談はさておき、私はこの仕事を長く続けているが、米国の将来についてこれほど楽観的だったことはない」と語った。同日にメディアに登場した民主党の主要議員らは、大統領としてのバイデン氏を称賛しつつも、候補者としての将来については確実とは全く言えないとの認識を示した。
さらに確認する必要
パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は今週、金融政策に関する半期に一度の議会証言を行う。経済成長と雇用が減速している兆候は見られるものの、議長は金融当局が利下げへの態勢に入るにはインフレが鈍化していることをさらに確認する必要があると説明する公算が大きい。証言後の11日に発表される6月の消費者物価指数(CPI)では、コア指数が前月比0.2%上昇と、前月と同率の伸びの予想。実際そうなれば、連続した2カ月の伸びとしては昨年8月以来最小となる。
高利回りより財政重視
新興国市場では金融政策よりも、優れた政府の方が重要だとのシグナルを債券投資家は発している。4月に入って以降、投資家は政府が財政政策を緩和している高利回り国の債券をさらに積極的に売り始めた。一方で、財政への警戒を促している国の債券は、低利回りあるいはマイナス利回りであっても意欲的に購入している。この傾向は第2四半期(4-6月)のパフォーマンスに表れている。アルゼンチンやトルコ、エジプトなどパフォーマンス上位国は、いずれも財政改革に取り組んでいる。
半導体などで協力
台湾を訪問中の米テキサス州のアボット知事は、郭智輝経済部長(経済相)と会談し、経済協力に関する趣意書に署名した。アボット知事は半導体とエネルギー、EV製造を含む重要産業分野に双方が協力できる機会が存在すると強調。テキサス州が台湾に代表事務所を開設することも明らかにした。同州が今世紀に入り海外拠点を新たに設けるのは、メキシコ以外では初めて。アボット氏はこれに先立ち、台湾の頼清徳総統とも会談した。
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